CAGR(年平均成長率)とは?「成長率の平均」の違いは?

CAGRって、毎年の成長率の平均とは違うんだよね?

しらひと

そうだね。違うね。

違うとは思うんだ・・・だって皆がそう言っているから。
だけど、感覚的に分からないんだよね。。

CAGRの式は((n年度売上/初年度売上)^(1/n) )- 1 です。

これに対して、単に毎年の成長率を足して年数で割ること(算術平均)と、本当に違うの!?というのが今回の疑問です。

例1:当初 100だったものが毎年 +10% 成長する場合・・・

0年目1年目2年目3年目4年目5年目
数字100110121133146161
成長率 10%10%10%10%10%

5年CAGR10%
各年の成長率の平均10%

やっぱり一緒じゃん!?

例2:当初100だったものが紆余曲折を経て5年後に161まで成長する場合・・・

0年目1年目2年目3年目4年目5年目
数字1001508017070161
成長率 50%-47%113%-59%130%

5年CAGR10%
各年の成長率の平均37%

これだけ違う結果になります。

結局、何が違うのか?

一度減ってから増えるときに、各年の成長率が大きな数字になるからズレていきます。

極端な例であれば、100 → 1 → 100 に推移する場合は -99% の後に +10,000% となり、2年間の各年成長率の平均(+4,950%)とCAGR(0%)は全く違う数字になります。

2年前と同じ数字なのに成長率の平均は +4,950% になるなんて・・・

しらひと

各年の成長率を平均することに意味がないことがよく分かるね。

ということで、計算はややこしくてもCAGRの方が意味ある数字になります。
ちなみに、変動がある場合は必ず 各年成長率の平均 > CAGR となります。

扱う数字が負の数になる場合も同じことは言えますが、成長率という言葉と直感的に合わない(-100 → -120 は何%成長と表現するか迷う)ので例には扱いませんでした
しらひと

式は少しややこしいけど、平均的な成長率を考えたい場合は CAGR を使いましょう。

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